正答2
解説
正解は2です。
この問題は禁止されている行為を選ぶので、○ が答え(禁止されている行為)です。
下請法(下請代金支払遅延等防止法)は、親事業者が下請事業者に発注するとき、発注内容や下請代金の額、支払期日などを記載した書面(3条書面)を直ちに交付することを義務付けています。
本問は、出題当時(2023年)の下請法に基づいて判断します。
【選択肢別解説】
1:× 禁止されている行為ではありません。
支払条件や支払期日など一定期間共通の事項は、あらかじめ書面で通知しておけば、個々の発注書面では記載を省略できます。
2:○ 禁止されている行為です。
仕様が確定していないなど正当な理由があれば、発注時にその事項を記載しないことは認められます。
しかし、内容が確定したら直ちに、その事項を記載した書面(補充書面)を交付しなければなりません。
確定した仕様を口頭で伝えるだけでは、書面の交付義務に違反します。
3:× 禁止されている行為ではありません。
顧客の都合で仕様を変更する場合に、下請事業者と協議して、増加する費用を下請代金に加算するのは適正な対応です。
費用を負担せずに仕様変更ややり直しをさせると、不当な給付内容の変更として問題になります。
4:× 出題当時は、禁止されている行為ではありませんでした。
振込手数料を下請事業者が負担することを発注前に書面で合意していれば、親事業者が実際に負担した手数料の範囲で差し引くことは、下請代金の減額に当たらないと運用されていました。
ただし、現在の制度ではこの行為も禁止されます(【ポイント】参照)。
【ポイント】
下請法では、書面の交付義務のほか、受領拒否、支払遅延、代金の減額、返品、買いたたきなどが禁止・義務違反として定められています。
なお、2026年1月1日から、下請法は中小受託取引適正化法(取適法)に改められました。
現在の制度では、合意の有無にかかわらず、振込手数料を受託側に負担させて代金から差し引くことは「減額」として禁止されます。
つまり、現在の制度では選択肢4の行為も禁止されます。