A社は,自社がオンプレミスで運用している業務システムを,クラウドサービスへ段階的に移行する。
段階的移行では,初めにネットワークとサーバをIaaSに移行し,次に全てのミドルウェアをPaaSに移行する。
A社が行っているシステム運用作業のうち,この移行によって不要となるシステム運用作業の組合せはどれか。
〔A社が行っているシステム運用作業〕
①業務システムのバッチ処理のジョブ監視
②物理サーバの起動,停止のオペレーション
③ハードウェアの異常を警告する保守ランプの目視監視
④ミドルウェアへのパッチ適用
(列見出し:IaaSへの移行によって不要となるシステム運用作業|PaaSへの移行によって不要となるシステム運用作業)
正答3
解説
正解は3です。
IaaS(Infrastructure as a Service)では、サーバやネットワークなどのハードウェアをクラウド事業者が管理します。
PaaS(Platform as a Service)では、さらにOSやミドルウェアまでをクラウド事業者が管理します。
どちらの場合も、利用者が開発した業務システム(アプリケーション)の運用は利用者に残ります。
【計算】
①業務システムのバッチ処理のジョブ監視は、アプリケーションの運用なので、どちらの移行後も残ります。
②物理サーバの起動・停止は、ハードウェアの操作なので、IaaSへの移行で不要になります。
③保守ランプの目視監視も、ハードウェアの監視なので、IaaSへの移行で不要になります。
④ミドルウェアへのパッチ適用は、PaaSへの移行でクラウド事業者が行うようになるので不要になります。
【選択肢別解説】
1:× ①のジョブ監視は業務システムの運用なので、IaaSに移行しても利用者が行います。
また、②はPaaSではなく、先に行うIaaSへの移行の段階で不要になります。
2:× ①のジョブ監視がIaaSで不要になるとしている点が誤りです。
また、②はIaaSへの移行で既に不要になっており、PaaSへの移行で新たに不要になる作業は④です。
3:○ IaaSへの移行で物理的なハードウェアの操作と監視(②、③)が不要になります。
次のPaaSへの移行で、ミドルウェアの保守(④)がクラウド事業者の担当になり不要になります。
4:× ③がIaaSへの移行で不要になるのは正しいものの、②もハードウェアの操作なのでIaaSの段階で不要になります。
PaaSへの移行で不要になるのは④だけです。
【ポイント】
IaaSはハードウェアまで、PaaSはミドルウェアまで、SaaSはアプリケーションまでを事業者が管理します。
どのサービスでも、利用者の業務やデータの管理責任は利用者に残る点に注意しましょう。