正答5
解説
正解は5です。
ボツリヌス菌毒素製剤(A型ボツリヌス毒素)は、痙縮のある筋に注射して筋の緊張を和らげる治療に使われます。
神経から筋へ興奮を伝える神経筋接合部に作用します。
【選択肢別解説】
1:× 末梢神経を破壊して痙縮を抑えるのは、フェノールなどを用いた神経ブロックです。
ボツリヌス毒素は神経を破壊しません。
2:× ボツリヌス毒素は、ミトコンドリアでのATP産生を止める作用はもちません。
3:× ボツリヌス毒素は、筋線維の中のアクチンとミオシンの結合を直接抑えるわけではありません。
作用する部位は筋の中ではなく、神経の終末です。
4:× 抗アセチルコリン受容体抗体が産生されるのは、重症筋無力症です。
ボツリヌス毒素の作用ではありません。
5:○ ボツリヌス毒素は、運動神経の終末でアセチルコリンを放出する仕組みを壊します。
アセチルコリンが分泌されなくなるため、筋が収縮しにくくなり、痙縮が軽減します。
【ポイント】
ボツリヌス療法の効果は数日で現れ、神経の終末が再生するため約3か月で弱まります。
注射後に伸張や運動療法を組み合わせると効果が高まります。