正答5
解説
正解は5です。
痙縮は、上位運動ニューロン(脳から脊髄の前角細胞までの経路)の障害で生じる、速度に依存した筋の緊張の亢進です。
下位運動ニューロン(前角細胞から末梢神経)の障害では、筋の緊張は低下します。
【選択肢別解説】
1:× 脳梗塞で錐体路が障害されると、麻痺側に痙縮が生じます。
2:× 外傷性脳損傷でも、大脳や脳幹の運動路が障害されると痙縮が生じます。
3:× 中心性頸髄損傷は脊髄の損傷で、上位運動ニューロンが障害されます。
損傷部位より下では、特に下肢に痙縮が生じます。
4:× 胸椎黄色靱帯骨化症では、骨化した靱帯が胸髄を後方から圧迫します。
脊髄の障害(脊髄症)のため、下肢に痙縮が生じます。
5:○ 腰椎椎間板ヘルニアは、脊髄の下端より下で神経根(馬尾)を圧迫する病態です。
下位運動ニューロンの障害なので、筋の緊張はむしろ低下し、痙縮は生じにくくなります。
【ポイント】
成人の脊髄はおおむね第1〜2腰椎の高さで終わるため、腰椎の病変は神経根や馬尾の障害(下位運動ニューロン障害)になります。
上位運動ニューロン障害は痙縮と腱反射の亢進、下位運動ニューロン障害は弛緩と腱反射の低下が特徴です。