75歳の男性。
交通事故による第5頸髄レベルの脊髄損傷で四肢不全麻痺。
受傷後6か月経過。
端座位の保持と手すりを使用した立ち上がり動作は可能。
食事は太柄のフォークで自立。
トイレ動作は見守りが必要。
衣服の着脱は介助があれば行える。
自宅内は手すり歩行で移動し、屋外は車椅子移動。
Frankel 分類はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
脊髄損傷の重症度を示すFrankel分類を、症例のADLから判定する問題です。
本例は手すりを使って立ち上がり、自宅内を手すり歩行で移動しています。
麻痺域以下に、実用的な運動機能が残っていると判断できます。
【選択肢別解説】
1:× Aは損傷部以下の運動・感覚がともに完全に失われた完全麻痺です。
本例は歩行が可能で、完全麻痺ではありません。
2:× Bは損傷部以下の感覚は残っているが、運動機能が完全に失われた状態です。
本例は随意的な運動ができるため、当てはまりません。
3:× Cは運動機能が残っていても、実用的ではない状態です。
本例は手すり歩行で生活しており、実用的な運動機能があります。
4:○ Dは損傷部以下に実用的な運動機能が残り、補助具の有無を問わず歩行できる状態です。
手すり歩行で自宅内を移動できる本例はDに当たります。
5:× Eは運動・感覚の障害がない状態で、反射の異常は残っていてもよいとされます。
本例は四肢不全麻痺でADLに介助を要するため、Eではありません。
【ポイント】
FrankelのCとDの境目は「運動機能が実用的か」で、歩行できるかが目安になります。
ASIA機能障害尺度では、CとDを筋力3以上の筋の割合で区別します。