68歳の女性。
変形性股関節症。
発症して10年が経過し、右人工股関節全置換術を施行することとなった。
術前評価として歩行分析を行ったところ、右立脚期にDuchenne歩行が観察された。
この患者に行う検査として重要度が低いのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
この問題は重要度が低い検査を選ぶので、○ が答え(重要度が低い検査)です。
Duchenne歩行は、立脚側へ体幹を傾けて股関節にかかる負担を減らす歩容です。
中殿筋の筋力低下や股関節痛が主な原因で、運動器の評価が中心になります。
【選択肢別解説】
1:× 筋力検査は重要です。
中殿筋など股関節外転筋の筋力低下がDuchenne歩行の原因となるため、徒手筋力検査で確認します。
2:× 形態計測は重要です。
変形性股関節症では骨頭の変形や亜脱臼で脚長差が生じるため、棘果長などを測ります。
3:× 疼痛検査は重要です。
荷重時痛を避けるために体幹を傾けている可能性があり、痛みの部位や程度の評価が欠かせません。
4:○ 反射検査は重要度が低い検査です。
深部腱反射は中枢・末梢神経の障害を調べる検査で、本症例は神経疾患を伴わない運動器疾患だからです。
5:× 関節可動域検査は重要です。
股関節の屈曲拘縮や外転制限は歩容や術後の動作に影響するため、術前に把握します。
【ポイント】
Duchenne歩行は立脚側へ体幹を傾ける歩容、Trendelenburg歩行は遊脚側の骨盤が下がる歩容です。
どちらも中殿筋の機能低下を示し、評価の中心は筋力・疼痛・可動域・脚長差です。