正答4
解説
正解は4です。
頭部CT(水平断)では、右側の視床の位置に円形の高吸収域(白く写る部分)があり、右視床出血の所見です。
視床は全身の感覚を大脳皮質へ中継する神経核なので、反対側(左半身)の感覚障害が最も生じやすい症状です。
【選択肢別解説】
1:× 系列的な動作が順番どおりにできないのは観念失行などで、主に左半球(優位半球)の頭頂葉の障害で生じます。
右視床出血の主症状ではありません。
2:× 発症前のことが思い出せない逆向性健忘は、側頭葉内側(海馬)などの障害で目立ちます。
本症例の出血部位からは考えにくい症状です。
3:× 左からの刺激に反応しない左半側空間無視は、主に右頭頂葉の障害で生じます。
視床出血でもみられることはありますが、最も生じやすい症状とは言えません。
4:○ 視床の後外側腹側核は体性感覚の中継核です。
右視床が障害されると左半身の感覚が鈍麻・脱失するため、左手の感覚脱失が最も生じやすい症状です。
5:× 人の顔が区別できない相貌失認は、右側の後頭葉から側頭葉にかけての紡錘状回の障害で生じます。
視床出血の典型症状ではありません。
【ポイント】
CTの読影では、白い高吸収域が出血、黒い低吸収域が梗塞や脳脊髄液です。
視床出血では対側の感覚障害が中心で、視床痛(中枢性疼痛)が後から出ることもあります。