正答4
解説
正解は4です。
pH 7.32はアシデミア(酸性に傾いた状態)です。
HCO₃⁻(重炭酸イオン)が17mEq/Lと低下しているため、原因は代謝性アシドーシスです。
PaCO₂が33Torrと低下しているのは、換気を増やしてCO₂を排出する呼吸性代償が働いているためです。
【選択肢別解説】
1:× 徐呼吸は呼吸数が減少した状態で、CO₂が蓄積しやすくなります。
代謝性アシドーシスの代償とは逆の呼吸です。
2:× 頻呼吸は、呼吸の深さは変わらずに回数だけが増える呼吸です。
代謝性アシドーシスで特徴的なのは深く大きい呼吸であり、最も適切な答えではありません。
3:× 無呼吸は呼吸が停止した状態です。
CO₂が排出されずアシドーシスが悪化するため、代償としての呼吸様式ではありません。
4:○ Kussmaul呼吸は深く大きい規則的な呼吸で、CO₂を多く排出して代謝性アシドーシスを代償します。
糖尿病性ケトアシドーシスや腎不全でみられ、本症例の血液ガス所見に一致します。
5:× Cheyne-Stokes呼吸は、無呼吸と、徐々に深く速くなってまた浅くなる呼吸を周期的に繰り返す呼吸です。
重症心不全や脳障害でみられ、代謝性アシドーシスの代償ではありません。
【ポイント】
血液ガスはpHで酸・アルカリを判断し、HCO₃⁻が原因なら代謝性、PaCO₂が原因なら呼吸性と判断します。
代謝性アシドーシスでは、呼吸性代償としてPaCO₂が下がる(Kussmaul呼吸)と覚えましょう。