正答1
解説
正解は1です。
図1は、検者が検査しない指を伸展位に押さえたまま、1本の指の近位指節間(PIP)関節を屈曲させている場面です。
これはDanielsらの徒手筋力テスト(MMT)における浅指屈筋の検査方法です。
抵抗は加えずに全可動域を動かせるかをみているので、段階3の判定にあたります。
他の指を伸展位に保つと深指屈筋の働きが抑えられ、浅指屈筋を分けて評価できます。
図2は前腕中央部の断面で、上が掌側、左が尺側(尺骨神経側)、右が橈側(橈骨側)です。
【選択肢別解説】
1:○ ①は尺骨神経のすぐ掌側から正中神経の近くまで横に広がる前腕屈筋で、浅指屈筋に当たります。
浅指屈筋はPIP関節屈曲の主動作筋なので、図1の方法で判定する筋です。
2:× ②は正中神経より掌側の浅い位置にある筋で、手関節屈筋群などの浅層の筋に当たります。
PIP関節屈曲の主動作筋ではなく、図1の方法では判定しません。
3:× ③は正中神経と橈骨の間にある橈側寄りの筋です。
浅指屈筋ではないため、図1の方法では判定しません。
4:× ④は尺骨に接して大きく広がる深層の屈筋で、深指屈筋に当たります。
深指屈筋は遠位指節間(DIP)関節屈曲で検査する筋で、図1のように他の指を伸展位に保つと働きが抑えられます。
5:× ⑤は橈骨と尺骨の間の深層にある筋です。
PIP関節屈曲の主動作筋ではなく、図1の方法では判定しません。
【ポイント】
浅指屈筋はPIP関節屈曲、深指屈筋はDIP関節屈曲で検査します。
浅指屈筋の検査では、他の指を伸展位に押さえて深指屈筋の代償を除くことが要点です。