45 歳の女性。
3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。
安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。
発症から2か月が経過し、足背外側部の疼痛と安静時の腰痛は改善したが、労作時に軽度の腰痛が続いているため再度受診した。
理学療法として適切でないのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
この問題は適切でないものを選ぶので、○ が答え(適切でない理学療法)です。
発症から2か月が経ち、神経根の症状と安静時痛は改善し、労作時の軽い腰痛だけが残っている時期です。
この時期は、活動性を保ちながら体幹の安定性と柔軟性を高めることが中心になります。
【選択肢別解説】
1:× TENS(経皮的電気神経刺激)は、痛みを和らげる物理療法です。
残っている労作時痛の軽減に用いることができ、適切です。
2:× ホットパックは温熱で筋の緊張をゆるめ、血流を増やします。
慢性期の腰痛に用いることができ、適切です。
3:○ Williams型装具は、腰椎の伸展と側屈を制限して前弯を減らす体幹装具です。
症状が改善して軽い腰痛だけが残る時期に装具で固定すると、体幹筋の筋力低下を招きます。
この時期の理学療法としては適切ではありません。
4:× 体幹筋群の筋力トレーニングは、腰椎の安定性を高めて再発を防ぎます。
慢性期の腰痛に対して中心となる運動療法で、適切です。
5:× ハムストリングスが硬いと骨盤の動きが制限され、腰椎への負担が増えます。
ストレッチングで柔軟性を高めることは適切です。
【ポイント】
腰痛の装具やコルセットは、急性期に短期間用いるものです。
慢性期は装具に頼らず、運動療法で体幹の安定性を高めることが基本です。