55 歳の女性。
趣味でジョギングを行っている。
変形性膝関節症に対して手術療法が行われた。
術後のエックス線写真(別冊No. 3)を別に示す。
術後の理学療法で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
エックス線写真では、左脛骨近位部の内側から骨切りを行い、開いた隙間に四角い人工骨が挿入されています。
内側にはロッキングプレートが当てられ、複数のスクリューで固定されています。
これは内側型の変形性膝関節症に対する内側開大式高位脛骨骨切り術(open wedge HTO)の術後像です。
活動性の高い比較的若い患者に選ばれ、術後は早期からの運動療法が基本です。
【選択肢別解説】
1:× 骨癒合が得られればスポーツ復帰は可能で、金属の抜去を待つ必要はありません。
プレートの抜去は骨癒合後に必要に応じて行います。
2:× ロッキングプレートは固定性が高いため、骨癒合まで完全免荷にする必要はありません。
術後早期から部分荷重を始め、段階的に全荷重へ進めます。
3:× 外側が高い楔状足底挿板は、内側型変形性膝関節症の保存療法で膝内側の負担を減らすために用います。
骨切りで下肢のアライメントは既に矯正されているため、術後に使用する必要はありません。
4:○ 術後早期から大腿四頭筋の等尺性運動などを行い、筋萎縮を防ぎます。
膝関節の安定性と歩行能力の回復に欠かせない練習です。
5:× 術後2週間も安静にすると、関節拘縮や筋萎縮が進みます。
膝関節の可動域練習は術後早期から開始します。
【ポイント】
高位脛骨骨切り術は、自分の膝関節を温存でき、術後にスポーツや重労働へ復帰しやすい手術です。
人工膝関節全置換術との違い(関節温存・適応年齢・活動性)を対比して覚えます。