正答5
解説
正解は5です。
反回神経は迷走神経の枝で、胸部で動脈の下を回って反転し、気管と食道の間を上行して喉頭に至ります。
声帯を動かす喉頭の筋の大部分を支配するため、障害されると嗄声(声のかすれ)が起こります。
【選択肢別解説】
1:× 反回神経は味覚を伝えません。
味覚を伝えるのは、舌の前3分の2が顔面神経(鼓索神経)、後3分の1が舌咽神経です。
2:× 反回神経は迷走神経の枝であり、運動線維・感覚線維・副交感神経線維を含みます。
交感神経の線維を含む神経として分類されるものではありません。
3:× 反回神経は横隔神経ではなく、迷走神経から分枝します。
横隔神経は頸神経叢(第3〜第5頸神経)から出て、横隔膜を支配します。
4:× 輪状甲状筋は、上喉頭神経の外枝に支配されます。
反回神経は、輪状甲状筋を除くすべての内喉頭筋を支配します。
5:○ 左の反回神経は、胸腔内で大動脈弓の下を回ってから上行します。
右の反回神経は、より高い位置で右鎖骨下動脈の下を回るため、左側の走行のほうが長くなります。
【ポイント】
左の反回神経は走行が長いため、大動脈瘤や肺癌、食道癌、縦隔のリンパ節腫大などで障害されやすく、嗄声の原因になります。