正答1
解説
正解は1です。
手の運動では、各関節の形と運動軸、靱帯の緊張の変化、手関節を動かす筋の作用を正しく理解することが大切です。
【選択肢別解説】
1:○ 橈骨手根関節は楕円関節です。
掌屈・背屈と橈屈・尺屈の2つの運動軸をもつ2軸性の関節です。
2:× PIP 関節(近位指節間関節)の側副靱帯は、伸展位で緊張します。
屈曲位で緊張し伸展位で弛緩するのは、MP 関節(中手指節関節)の側副靱帯です。
そのため、手を固定するときは MP 関節屈曲位・PIP 関節伸展位が良肢位とされます。
3:× 長母指外転筋は、母指の外転と手関節の橈屈に働く筋です。
手関節の背屈に働くのは、長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・尺側手根伸筋です。
4:× 本問では誤りの記述とされています。
「橈屈の可動域は前腕回内位のほうが回外位より大きい」という関係は、標準的な基準には示されていません。
関節可動域測定法では、橈屈は前腕を回内位にして測定し、参考可動域は25度です。
測定肢位が回内位と決められていることと、可動域が大きいことは別の話なので混同しないようにしましょう。
5:× 対立運動で手の横アーチが深くなるときに動くのは、可動性のある第1・第4・第5 CM 関節(手根中手関節)です。
第2・第3 CM 関節はほとんど動かず、手の中心の固定軸として働きます。
【ポイント】
「MP 関節の側副靱帯は屈曲位で緊張、PIP 関節は伸展位で緊張」と対にして覚えます。
このため、拘縮を防ぐ固定肢位は MP 関節屈曲・IP 関節伸展(セーフポジション)です。