正答3
解説
正解は3です。
別冊No.9は末梢血のMay-Giemsa染色標本です。
赤血球の間に、中型のリンパ球様細胞が3個みられます。
核は深い切れ込みで分葉し、花びらやクローバーの葉のような形をしています。
クロマチンは濃く凝集し、細胞質は狭く好塩基性です。
これは花細胞(flower cell)と呼ばれ、成人T細胞白血病に特徴的な細胞です。
【選択肢別解説】
1:× 血球貪食症候群〈HPS〉では、骨髄などで血球を貪食したマクロファージがみられます。
末梢血に花細胞は出現しません。
2:× Hodgkinリンパ腫〈HL〉はリンパ節の病変で、Reed-Sternberg細胞が特徴です。
末梢血に花細胞が出ることはありません。
3:○ 成人T細胞白血病〈ATL〉が考えられます。
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)感染による腫瘍で、核が花びら状に分葉した花細胞が末梢血に出現します。
4:× ヘアリー細胞白血病〈HCL〉では、細胞質の辺縁に毛髪のような細い突起をもつ細胞がみられます。
核は類円形からやや切れ込みがある程度で、花びら状にはなりません。
5:× 慢性リンパ性白血病〈CLL〉では、核が類円形で切れ込みの少ない小型成熟リンパ球が増加します。
塗抹時に壊れた細胞(smudge cell)もみられます。
【ポイント】
花細胞はATLの診断の手がかりです。
ATLは西日本、特に九州・沖縄に多く、高カルシウム血症を伴うことがあります。