正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5です。
クロール(Cl⁻)は細胞外液に最も多い陰イオンです。
ナトリウムとともに浸透圧を保ち、HCO₃⁻と入れ替わって酸塩基平衡の調節にも関わります。
【選択肢別解説】
1:× クロールの大部分は細胞内ではなく細胞外液に存在します。
細胞内に多い陽イオンはカリウムです。
2:× クロールは血中で蛋白質と結合せず、すべて遊離したイオンとして存在します。
蛋白結合型をもつのはカルシウムやマグネシウムです。
3:○ 嘔吐では塩酸を含む胃液が失われるため、血中クロール濃度が低下します。
あわせてHCO₃⁻が上昇し、低クロール性の代謝性アルカローシスになります。
4:× クロールはα-アミラーゼの活性化剤ですが、活性中心の構成成分ではありません。
α-アミラーゼが分子内にもつ金属はカルシウムです。
5:○ アニオンギャップは「Na⁺ −(Cl⁻ + HCO₃⁻)」で計算します。
クロールの値は算出に必須で、代謝性アシドーシスの原因の鑑別に用いられます。
【ポイント】
アニオンギャップの基準値はおよそ12 mEq/Lで、乳酸アシドーシスや糖尿病性ケトアシドーシスで増加します。
下痢による代謝性アシドーシスではクロールが増え、アニオンギャップは正常のままです。