正答5
解説
正解は5です。
12誘導心電図から、記録条件の誤りや異常を読み取る問題です。
図ではⅠ誘導のP波・QRS波・T波がいずれも下向き(陰性)になっています。
また、aVR誘導の波形は陰性が目立たず、通常とは逆の向きになっています。
一方、胸部誘導ではV1からV6に向かってR波が順に高くなる、正常なR波の移行がみられます。
四肢誘導だけが左右反転し、胸部誘導が正常なことから、左右の手の電極を付け間違えたと判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 右胸心でもⅠ誘導は陰性になります。
しかし右胸心では、胸部誘導でV1からV6に向かってR波が次第に小さくなります。
本例は胸部誘導のR波の移行が正常なので、右胸心ではありません。
2:× Ⅰ誘導が陰性のため見かけ上は右軸偏位にみえます。
しかし、これは電極の付け間違いによる見かけの変化で、真の右軸偏位ではありません。
3:× 側壁梗塞では、Ⅰ・aVL・V5・V6誘導に異常Q波やST変化がみられます。
本例のV5・V6は正常なR波を示しており、側壁梗塞の所見はありません。
4:× 胸部電極の付け間違いでは、胸部誘導のR波の増高の順序が乱れます。
本例の胸部誘導は正常な移行を示しており、胸部電極の誤りではありません。
5:○ 右手と左手の電極を逆に付けると、Ⅰ誘導の全波形が反転し、Ⅱ誘導とⅢ誘導、aVR誘導とaVL誘導が入れ替わります。
胸部誘導は影響を受けません。
図の所見はこの特徴と一致します。
【ポイント】
「Ⅰ誘導が全部陰性」をみたら、右胸心か左右手の電極の付け間違いを考えます。
胸部誘導のR波の移行が正常なら電極の付け間違い、逆行性に小さくなるなら右胸心と判断します。