正答3
解説
正解は3です。
傍胸骨長軸像のカラードプラで、どの弁にどの向きの異常血流があるかを読み取る問題です。
図では、大動脈弁の直下から左室流出路に向かって、青色を主体とするモザイク状の血流が広がっています。
大動脈から左室へ血液が逆流していることを示し、大動脈弁閉鎖不全症(aortic regurgitation〈AR〉)と判断できます。
ARの逆流は拡張期に起こるため、聴取される心雑音は拡張期雑音です。
【選択肢別解説】
1:× 機能性雑音は、心臓に器質的な病変がないのに聴取される収縮期雑音です。
図のような弁の逆流は器質的病変を示しており、該当しません。
2:× 連続性雑音は、収縮期から拡張期まで途切れずに続く雑音で、動脈管開存症が代表です。
ARの雑音ではありません。
3:○ ARでは、拡張期の初めに大動脈から左室へ血液が勢いよく逆流します。
そのため、Ⅱ音の直後から始まり次第に弱くなる、高調な拡張早期雑音が胸骨左縁で聴取されます。
4:× 全収縮期雑音は、僧帽弁閉鎖不全症や心室中隔欠損症でみられます。
収縮期全体にわたって逆流や短絡が続くためです。
5:× 駆出性収縮期雑音は、大動脈弁狭窄症などで聴取されます。
収縮期に狭い弁口を血液が通過するときに生じる雑音です。
【ポイント】
弁膜症の雑音は「狭窄症は血液が流れるとき、閉鎖不全症は弁が閉じているとき」に生じます。
大動脈弁は収縮期に開いて拡張期に閉じるので、ASは収縮期雑音、ARは拡張期雑音です。