正答3
解説
正解は3です。
血漿鉄消失時間は、放射性鉄を静脈注射し、血漿中の放射能が減っていく速さを調べる検査です。
血漿中の鉄は主に骨髄の赤芽球に取り込まれるため、骨髄での赤血球の造血の盛んさを反映します。
図では、正常範囲(緑色の領域)の血漿鉄は、4時間後には50%以下まで減少しています。
これに対して患者の線はゆるやかにしか下がらず、4時間後でもおよそ70%の鉄が血漿中に残り、正常範囲から外れています。
血漿鉄の消失が著しく遅れていることから、骨髄の赤芽球が少なく鉄を取り込めない状態と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 鉄欠乏性貧血では、骨髄が鉄を盛んに取り込もうとするため、血漿鉄は速く消失します。
消失時間は延長ではなく短縮します。
2:× 巨赤芽球性貧血では骨髄の赤芽球が増えている(無効造血)ため、血漿鉄は速く消失します。
消失時間は短縮します。
3:○ 再生不良性貧血では骨髄の造血細胞が著しく減少し、赤芽球が鉄を取り込めません。
そのため血漿鉄の消失が遅れ、図のように消失時間が延長します。
4:× 二次性赤血球増加症では、エリスロポエチンの刺激で赤血球の産生が増えています。
血漿鉄は速く消失し、消失時間は短縮します。
5:× 自己免疫性溶血性貧血では、溶血を補うために骨髄の赤血球産生が盛んになります。
血漿鉄は速く消失し、消失時間は短縮します。
【ポイント】
血漿鉄消失時間は「骨髄の赤芽球が多いと短縮、少ないと延長」します。
延長する代表は再生不良性貧血で、短縮する代表は鉄欠乏性貧血・溶血性貧血・巨赤芽球性貧血・赤血球増加症です。