正答5
解説
正解は5です。
図は心臓の傍胸骨左室長軸像で、矢印は本来は黒く抜けるはずの左室内腔を指しています。
その部分に、周囲の強い反射体から横に引き伸ばされたような淡い弧状のエコーがみられます。
これは主ビームの外側に出る弱いビーム(サイドローブ)が強い反射体を捉え、主ビームの方向に表示されたものです。
【選択肢別解説】
1:× 音響陰影は、結石や石灰化など強い反射体の後方が黒く抜ける現象です。
内腔に淡いエコーが出る現象ではありません。
2:× 鏡面現象は、横隔膜などの強い反射面を境に、実物と対称な位置に虚像が出る現象です。
矢印の所見とは異なります。
3:× 多重反射は、平行な反射面の間で超音波が往復し、等間隔の線状エコーが繰り返し出る現象です。
矢印の所見とは異なります。
4:× レンズ効果は、筋肉や脂肪の境界で超音波が屈折し、構造物が二重に見えたりずれたりする現象です。
矢印の所見とは異なります。
5:○ サイドローブは主ビームの横に出る弱い超音波です。
これが強い反射体で反射すると、本来何もない内腔に弧状の偽像が出ます。
【ポイント】
サイドローブやグレーティングローブによるアーチファクトは、膀胱や胆嚢、心腔などのエコーフリー領域で目立ちます。
探触子の位置や角度を変えると像が変わる点が、本物の構造物との見分け方です。