正答5
解説
正解は5です。
血栓ができやすくなる要因は、Virchowの三徴(血管内皮の障害、血流のうっ滞、血液の凝固性亢進)で整理できます。
各選択肢がこのどれかに当てはまるかを考えます。
この問題は血栓の誘因となりにくいものを選ぶので、○ が答え(血栓の誘因になりにくいもの)です。
【選択肢別解説】
1:× 喫煙は血管内皮を傷つけ、血小板を活性化させます。
動脈硬化も進めるため、血栓の重要な誘因です。
2:× 悪性腫瘍では、腫瘍細胞が組織因子などを出して凝固が亢進します。
がん患者に多い静脈血栓はTrousseau症候群として知られています。
3:× 心房細動では心房が正常に収縮せず、左心耳に血流のうっ滞が起こります。
そこで血栓ができ、脳塞栓症の原因になります。
4:× 脂質異常症は動脈硬化を進め、プラークが破れると血栓が形成されます。
心筋梗塞や脳梗塞の誘因になります。
5:○ ビタミンKは、凝固因子Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹの合成に必要です。
欠乏すると凝固因子が働かなくなり、血栓ではなく出血傾向が生じます。
【ポイント】
ビタミンK欠乏では、プロトロンビン時間〈PT〉と活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉がともに延長します。
抗凝固薬のワルファリンは、このビタミンKの働きを妨げて血栓を防ぐ薬です。