正答4
解説
正解は4です。
自然尿のPapanicolaou染色標本から、出現している細胞を判定する問題です。
別冊No.9Aの弱拡大では、きれいな背景に多数の細胞が重なり合った集塊を作っています。
別冊No.9Bの強拡大では、核が大きく、細胞質に対する核の割合(N/C比)が高くなっています。
核の大きさや形は不ぞろいで、クロマチンは粗く増量し、核縁の不整や目立つ核小体もみられます。
こうした核異型の強い細胞の集塊は、尿路上皮癌細胞(高異型度)の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× 円柱上皮細胞は細胞質が高円柱状で、核は小型・均一で基底側にそろって並びます。
図の細胞は円柱状ではなく、核異型が強い点が異なります。
2:× 正常な尿路上皮細胞は核が小型で均一、クロマチンも細かく、N/C比は低いです。
図の細胞のような核の腫大や不整はみられません。
3:× デコイ細胞はBKウイルス(ポリオーマウイルス)感染細胞で、核がすりガラス状の封入体で占められます。
孤立散在性に出現し、図のような集塊は作りません。
4:○ 尿路上皮癌細胞は、N/C比の増大、核の大小不同、クロマチン増量、核縁不整、核小体の腫大を示し、集塊で出現します。
図の所見に一致します。
5:× リンパ腫細胞は互いに結合しないため、孤立散在性に出現します。
図のように細胞同士が結合した集塊は作りません。
【ポイント】
尿細胞診では、高いN/C比、クロマチン増量、核縁不整が高異型度尿路上皮癌の手がかりです。
デコイ細胞は癌細胞と見誤りやすい細胞として頻出です。