正答1
解説
正解は1です。
図は右肋間から肝臓を観察した像で、画面の右側には胆嚢と思われる黒い袋状の構造が見えます。
矢印の先には、肝臓内をY字状に分岐する無エコーの管腔構造があり、その壁はやや明るい線で縁取られています。
肝内で枝分かれし、壁に高エコーを伴う太い脈管は門脈の特徴です。
右肋間走査では、門脈右枝とその前区域枝・後区域枝がこのように描出されます。
【選択肢別解説】
1:○ 門脈は肝動脈・胆管とともにグリソン鞘という結合組織に包まれて走ります。
そのため管腔の周囲に高エコーの壁が見え、肝門部から末梢へ枝分かれする図の構造と一致します。
2:× 肝動脈は門脈に比べて非常に細く、通常の断層像でこのような太い管腔としては見えにくいです。
カラードプラ法で門脈に沿う細い血流として確認します。
3:× 左肝静脈は肝左葉を走る静脈です。
右肋間走査では描出されにくく、図の部位とは合いません。
4:× 中肝静脈は肝臓の中央を走り、下大静脈に向かって合流します。
肝静脈は壁のエコーが目立たず、図のような明るい壁をもつ分岐像とは異なります。
5:× 右肝静脈も肝静脈の一つで、壁エコーが乏しく、下大静脈へ向かって収束するように走ります。
図の構造は壁が明るく肝門側から枝分かれしているため、右肝静脈ではありません。
【ポイント】
門脈は「壁が明るい」「肝門から末梢へ枝分かれする」、肝静脈は「壁が目立たない」「下大静脈へ集まる」と区別します。
この違いはグリソン鞘の有無によるものです。