正答1
解説
正解は1です。
図は小指外転筋の反復神経刺激検査で、高頻度刺激の記録です。
初回の複合筋活動電位の振幅は小さく、刺激を重ねるごとに振幅が徐々に大きくなっています。
最後には最初の数倍の振幅に達しており、これは漸増現象(waxing)です。
漸増現象はLambert-Eaton筋無力症候群に特徴的な所見です。
【選択肢別解説】
1:○ Lambert-Eaton筋無力症候群では、神経終末の電位依存性カルシウムチャネルに自己抗体ができます。
高頻度刺激で神経終末にCa2+が蓄積すると、アセチルコリン放出が回復して振幅が増えます。
2:× Cl-チャネルの異常は先天性ミオトニーと関係します。
反復刺激での漸増現象とは関係しません。
3:× K+は活動電位の再分極に関わるイオンです。
本図の漸増現象を生む中心的なイオンではありません。
4:× Mg2+はむしろアセチルコリン放出を抑えるイオンです。
漸増現象の機序ではありません。
5:× Na+は活動電位の立ち上がりに関わるイオンです。
神経終末からの伝達物質放出を調節して漸増現象を起こすイオンではありません。
【ポイント】
重症筋無力症は低頻度刺激で振幅が減る漸減現象、Lambert-Eaton筋無力症候群は高頻度刺激で増える漸増現象を示します。
Lambert-Eaton筋無力症候群は肺小細胞がんに合併しやすい点も重要です。