正答5
解説
正解は5です。
図は骨髄塗抹標本の鉄染色で、矢印は核をもつ赤芽球を示しています。
この赤芽球の核は赤く染まり、核の周りを取り囲むように青色の細かい鉄顆粒が並んでいます。
核の周りを環状に鉄顆粒が取り囲む赤芽球を、環状鉄芽球と呼びます。
環状鉄芽球は、赤芽球のミトコンドリアに鉄が異常に蓄積したもので、ヘム合成の障害を示します。
【選択肢別解説】
1:× 真性多血症はJAK2遺伝子変異による骨髄増殖性腫瘍です。
赤血球が増えますが、環状鉄芽球は特徴的な所見ではありません。
2:× 悪性リンパ腫はリンパ球系の腫瘍です。
骨髄浸潤があっても、環状鉄芽球は特徴的な所見ではありません。
3:× 多発性骨髄腫は形質細胞の腫瘍です。
骨髄では形質細胞の増加がみられますが、環状鉄芽球は特徴的な所見ではありません。
4:× 巨赤芽球性貧血はビタミンB12や葉酸の欠乏で起こり、核の成熟が遅れた大型の巨赤芽球が特徴です。
環状鉄芽球は特徴的な所見ではありません。
5:○ 骨髄異形成症候群では造血細胞に異形成が生じ、環状鉄芽球が出現することがあります。
環状鉄芽球が多い病型は、SF3B1遺伝子変異と関連します。
【ポイント】
環状鉄芽球は、骨髄異形成症候群と鉄芽球性貧血で出現します。
鉄染色の対比染色にはケルンエヒトロートを用いるため、核は赤く染まります。