正答5
解説
正解は5です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの両方が選択的に変性する疾患です。
感覚や自律神経の機能は原則として保たれます。
【選択肢別解説】
1:× 感覚障害は原則として出現しません。
ALSは運動ニューロンだけが障害される疾患です。
感覚障害は、眼球運動障害、膀胱直腸障害、褥瘡とともに陰性徴候とされます。
2:× 筋の線維束攣縮はみられます。
下位運動ニューロンの障害により、筋の一部がぴくぴくと不随意に収縮します。
ALSの診断に重要な所見です。
3:× 針筋電図では多相波が出ます。
神経原性変化として、線維自発電位や陽性鋭波、高振幅で持続の長い多相性の運動単位電位がみられます。
4:× 脊髄前角細胞は障害されます。
脊髄前角細胞は下位運動ニューロンの細胞体であり、その変性が筋萎縮や筋力低下を起こします。
5:○ 上位運動ニューロンは障害されます。
大脳皮質運動野から脊髄へ下る錐体路が変性し、腱反射亢進や病的反射、痙縮が現れます。
【ポイント】
ALSは上位と下位の運動ニューロン徴候が混在するのが特徴です。
陰性四徴候(感覚障害・眼球運動障害・膀胱直腸障害・褥瘡)は、病期が進んでも出にくい症状として覚えます。