正答3
解説
正解は3です。
肩甲骨を胸郭に押し付ける(密着させる)作用をもつ筋を問う問題です。
この作用が失われると、肩甲骨の内側縁が胸郭から浮き上がる翼状肩甲が生じます。
【選択肢別解説】
1:× 大胸筋は上腕骨に停止し、肩関節の内転・内旋・屈曲を行います。
肩甲骨には付着していません。
2:× 広背筋も上腕骨に停止し、肩関節の伸展・内転・内旋を行います。
肩甲骨を胸郭に押し付ける主な筋ではありません。
3:○ 前鋸筋は肋骨から起こり、肩甲骨の内側縁に停止します。
肩甲骨を前外方へ引くとともに胸郭に密着させるため、肩甲骨を胸郭に押し付ける作用をもちます。
長胸神経が麻痺してこの筋が働かないと、翼状肩甲が生じます。
4:× 鎖骨下筋は鎖骨を下内方へ引き、胸鎖関節を安定させる筋です。
肩甲骨には付着していません。
5:× 肩甲挙筋は頸椎の横突起から肩甲骨上角に付き、肩甲骨を挙上します。
肩甲骨を胸郭に押し付ける作用はありません。
【ポイント】
前鋸筋(長胸神経支配)の麻痺は、壁を押すと肩甲骨の内側縁が浮き上がる翼状肩甲で確認できます。
前鋸筋は、上肢を挙上するときの肩甲骨の上方回旋にも重要です。