正答3
解説
正解は3です。
痙縮は、筋が速く引き伸ばされるほど抵抗が強くなる状態で、脳卒中や脊髄損傷などの上位運動ニューロン障害でみられます。
治療には、ストレッチや装具、物理療法、内服薬、ボツリヌス毒素療法などがあり、組み合わせて用います。
【選択肢別解説】
1:× 痙縮には、バクロフェン、チザニジン、ダントロレンなどの抗痙縮薬の内服治療が行われます。
内服治療を行わないという記述は誤りです。
2:× 温熱療法は筋の緊張を一時的にゆるめるため、痙縮の軽減を目的に用いられます。
感覚障害などに注意すれば使えるので、禁忌ではありません。
3:○ 経皮的電気刺激は、拮抗筋の刺激や皮膚の感覚刺激を通して、痙縮を一時的に抑える効果があります。
痙縮の治療として行われる方法です。
4:× ボツリヌス毒素療法は、筋に注射して神経から筋への伝達を抑え、痙縮をゆるめる治療です。
上肢痙縮にも有効で、国内でも上肢痙縮・下肢痙縮の治療に承認されています。
5:× 筋力増強訓練で痙縮が悪化するという根拠は乏しく、適切に行えば運動機能の改善に役立ちます。
正しくは痙縮があっても、筋力増強訓練を取り入れます。
【ポイント】
痙縮の治療目的は、筋緊張を下げること自体ではなく、動作の改善や介護負担の軽減です。
ボツリヌス毒素療法の効果は数か月で弱まるため、注射後にストレッチや作業療法を組み合わせて効果を生かします。