24 歳の女性。
大学卒業後に事務職として勤務していたが、汚物が付着していないかと気になり、頻繁に手を洗い何度も確認するようになった。
確認行為により仕事に支障をきたすようになり退職した。
家族は本人の確認行為に応じていた。
精神科を受診したところ強迫性障害と診断され、外来での作業療法が処方された。
作業療法士から家族へのアドバイスとして最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
強迫性障害では、汚染への恐れなどの強迫観念を打ち消すため、手洗いや確認などの強迫行為を繰り返します。
家族が確認に応じたり安心させたりすることを「巻き込み」と呼び、これが症状を維持・悪化させます。
家族への助言では、巻き込みに応じない対応を伝えることが重要です。
【選択肢別解説】
1:× 常に本人を監視すると、本人の緊張や不安が高まり、家族関係も悪化します。
強迫症状の改善にはつながりません。
2:× 症状が強い時期に再就職を促すと、本人の負担と不安を増やします。
就労の検討は、症状が改善し生活が安定してから行います。
3:× 家の中の消毒を徹底すると、「汚れは危険だ」という本人の考えを強めてしまいます。
家族が強迫行為に加わる形になり、症状を悪化させます。
4:× 病気の原因を本人と話し合っても、強迫症状の改善にはつながりません。
原因探しは自責感や家族への非難を生みやすく、適切ではありません。
5:○ 本人からの確認の要求に応じないよう伝えるのが適切です。
確認に応じない対応を続けることで、不安は一時的に高まっても次第に軽くなり、強迫行為が減っていきます。
【ポイント】
強迫性障害の治療の中心は、薬物療法と曝露反応妨害法を中心とした認知行動療法です。
家族には、突き放すのではなく、穏やかに確認を断る方法を具体的に伝えます。