24 歳の女性。
2 年前、大学卒業時に統合失調症で3 か月間入院した。
退院後、 アルバイトを転々とし、1 年前に再発し入院した。
退院後はデイケアに通所し、就労準備プログラムに参加した。
作業でのケアレスミスが多く見られ、スタッフとの面談で「作業を説明されても途中から理解できなくなる。働く自信がない」と語った。
この患者の評価で最も適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
統合失調症の患者で、作業中のケアレスミスが多く、説明を途中から理解できなくなると訴えています。
注意や記憶など認知機能の障害が疑われるため、それを評価する検査を選びます。
【選択肢別解説】
1:× RAS(Recovery Assessment Scale)は、本人の主観的なリカバリーの状態を評価する尺度です。
認知機能の評価ではありません。
2:○ BACS(Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia:統合失調症認知機能簡易評価尺度)は、言語性記憶・作業記憶・運動機能・言語流暢性・注意と情報処理速度・遂行機能を評価します。
本症例のミスや理解の困難さの背景にある認知機能障害を評価するのに最も適しています。
3:× 意志質問紙は、人間作業モデル(MOHO)に基づき、作業中の行動を観察して意志(動機づけ)を評価するものです。
認知機能は評価できません。
4:× VPI職業興味検査は、職業への興味の傾向を調べる検査です。
作業のミスの原因は分かりません。
5:× 役割チェックリストは、過去・現在・将来の生活上の役割とその価値づけを評価するものです。
認知機能は評価できません。
【ポイント】
統合失調症の認知機能障害は就労や社会生活の予後に強く影響します。
統合失調症に特化した認知機能の検査としてBACSを覚えておきます。