次の文で示す患者の病証に対する治療方針で適切なのはどれか。
「32歳の男性。項から背中にかけてこわばりを自覚した。強い悪寒と軽い熱っぽさも伴う。鼻がつまり咳が出てきたため来院。脈は浮緊。」
正答1
解説
正解は1です。
症例の病証を判断し、それに合う治療方針を選ぶ問題です。
症例には、項から背中のこわばり、強い悪寒と軽い発熱、鼻づまり、咳、浮緊脈がみられます。
悪寒が強く発熱が軽いことと浮緊脈は、風寒の邪が体表を侵した表寒証(太陽病)の所見です。
【選択肢別解説】
1:○ 解表は、発汗などによって体表の邪を外へ追い出す治療方針です。
本症例の病位は体表にあるため、解表(特に風寒を散らす辛温解表)が適切です。
2:× 潤肺は、肺を潤す治療方針です。
乾いた咳や口や鼻の乾燥がある肺陰虚や燥邪の病証に用い、本症例には合いません。
3:× 利湿は、体内に停滞した湿を尿などから取り除く治療方針です。
体の重だるさやむくみ、膩苔がある湿の病証に用い、本症例には合いません。
4:× 和胃は、胃の働きを整えて胃気の上逆を下ろす治療方針です。
悪心、嘔吐、げっぷなどの胃の症状に用い、本症例には合いません。
【ポイント】
浮脈は病位が表にあることを示し、緊脈は寒邪を示します。
表証には解表、半表半裏証には和解、裏の実熱には清熱瀉下と、病位と治法を対応させましょう。