次の文で示す患者への施術で罹患神経への治療穴として最も適切なのはどれか。
「30歳の女性。1週間前から手の小指側にしびれを感じ、母指の内転運動障害がみられる。フローマン徴候陽性、ファレンテスト陰性。」
正答2
解説
正解は2です。
症状と徒手検査から罹患神経を特定し、その神経上の治療穴を選ぶ問題です。
症例は手の小指側のしびれと、母指の内転運動障害を訴えています。
フローマン徴候は母指内転筋の麻痺を示し、尺骨神経麻痺で陽性になります。
ファレンテストが陰性であることから、正中神経の手根管症候群は否定的です。
したがって罹患神経は尺骨神経です。
【選択肢別解説】
1:× 列欠は前腕橈側で、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間にあります。
この部位は橈骨神経浅枝の走行に近く、尺骨神経の治療穴ではありません。
2:○ 霊道は前腕前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋の上方1寸5分にあります。
この部位の深部を尺骨神経と尺骨動脈が走るため、尺骨神経への治療穴として適切です。
3:× 大陵は手関節掌側横紋上で、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間にあります。
この部位の深部を通るのは正中神経で、尺骨神経ではありません。
4:× 陽池は手関節背側横紋上で、総指伸筋腱の尺側の陥凹部にあります。
手背側にあり、尺骨神経の本幹が通る部位ではありません。
【ポイント】
フローマン徴候陽性は尺骨神経、ファレンテスト陽性は正中神経(手根管症候群)と対で覚えます。
手関節付近で尺骨神経に近い経穴は、尺側手根屈筋腱の橈側に並ぶ心経の霊道・通里・陰郄・神門です。