次の文で示す患者の病因で最も適切なのはどれか。
「34 歳の男性。
1 週間前に上司から販売業績が悪いことを責められた。
それ以来、やる気がでない。 声に力がなく、食欲もない。」
正答2
解説
正解は2です。
東洋医学の病因(内因・外因・不内外因)を、症例から判断する問題です。
症例では「上司に販売業績が悪いことを責められた」後から「やる気がでない」「声に力がない」「食欲もない」という気の不足の症状が出ています。
【選択肢別解説】
1:× 飲食不節は、暴飲暴食や偏食など飲食の不摂生による病因です。
症例には食生活の乱れの記載はなく、食欲不振は結果として現れた症状です。
2:○ 労倦は、働き過ぎや心身の過労によって気を消耗する病因(不内外因)です。
業績を責められて思い悩む精神的な過労で気が消耗し、気力の低下・声に力がない・食欲不振という気虚の症状が現れたと考えます。
3:× 湿邪は、湿気の多い環境などから体に入る外因(六淫)の一つです。
体の重だるさやむくみ、関節の重い痛みなどを起こすもので、症例には湿邪を示す所見がありません。
4:× 怒は、七情(内因)の一つで、気を上に突き上げる(気上)作用があります。
顔面紅潮・頭痛・めまいなど上に向かう症状を起こすもので、気力が落ちる本症例とは合いません。
【ポイント】
労倦には、肉体の過労(労力過度)、精神の過労(労神過度)、房事の過度(房労過度)があります。
気が消耗すると、倦怠感・息切れ・声に力がない・食欲不振などの気虚の症状が出ます。