正答1
解説
正解は1です。
広汎性侵害抑制性調節(DNIC)とは、体のある部位に侵害刺激(痛み刺激)を加えると、離れた部位の痛みが抑えられる現象です。
DNICが働くには、刺激が痛みを伴う強さであることと、痛む部位から離れていることが条件になります。
【選択肢別解説】
1:○ 合谷への透熱灸は、熱痛を伴う侵害刺激です。
手の合谷は歯から離れた部位であり、離れた部位への侵害刺激で歯痛が抑えられたことはDNICの説明に合います。
2:× 七分灸は、熱痛を感じる前に艾炷を取り除く方法なので、侵害刺激ではありません。
足三里の施灸で胃痛が和らぐのは、主に体性-自律神経反射による胃の運動調節で説明されます。
3:× ショウガ灸は、皮膚との間にショウガを置いて温める隔物灸で、侵害刺激ではありません。
さらに腰痛のある腰部の近くへの施術なので、離れた部位の痛みを抑えるDNICの条件にも合いません。
4:× 温筒灸は、筒の中の艾を燃やして温める温和な灸で、侵害刺激ではありません。
膝痛に対して膝の近くの梁丘に行う局所的な温熱刺激です。
【ポイント】
DNICは「痛みで痛みを抑える」仕組みで、延髄などの脳幹を介して全身的に働きます。
強い侵害刺激による遠隔部の鎮痛はDNIC、温和な刺激による内臓機能の調節は体性-自律神経反射と区別します。