「60歳の女性。数年前から左手の振戦を生じ、次第にすくみ足、寡動を認めるようになり、近医にて診断を受け、投薬が開始された。」
歩行障害に対するリハビリテーションとして最も適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
症例文の「すくみ足」に注目します。
パーキンソン病の歩行障害では、外からの視覚や聴覚の手がかり(外的キュー)を使うと歩きやすくなることが知られています。
【選択肢別解説】
1:× パーキンソン病では、歩くうちに小刻みで速くなり止まれなくなる加速歩行がみられます。
速度を上げるよう指示すると転倒の危険が増すため、適切ではありません。
2:○ メトロノームのリズム音に合わせて歩く訓練は、聴覚による外的キューを使う方法です。
一定のリズムが歩き出しや歩幅を整え、すくみ足の改善に役立ちます。
3:× 継ぎ足歩行は、一直線上につま先と踵をつけて歩く、バランスの難しい課題です。
姿勢反射障害のある患者では転倒の危険が高く、歩行障害への訓練として最も適切とはいえません。
4:× 坂道では前傾姿勢が強まり、突進現象が起こりやすくなります。
転倒の危険が高いため、歩行障害に対する訓練として適切ではありません。
【ポイント】
外的キューには、床に引いた線をまたぐ視覚的キューと、メトロノームや号令などの聴覚的キューがあります。
パーキンソン病の歩行は「小刻み歩行・すくみ足・加速歩行・突進現象」が特徴です。