AとBとの間で、Aが所有する甲建物をBが5年間賃借する旨の契約を締結した場合における次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか(借地借家法第39条に定める取壊し予定の建物の賃貸借及び同法第40条に定める一時使用目的の建物の賃貸借は考慮しないものとする。)。
正答3
解説
正解は3です。
借地借家法の定期建物賃貸借と普通建物賃貸借の終了・更新、造作買取請求権を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 誤りです。
期間1年以上の定期建物賃貸借では、賃貸人は期間満了の1年前から6か月前までに、建物賃借人に終了の通知をしなければなりません(借地借家法38条4項)。
この通知をしない限り、終了を賃借人に対抗できないので、「当然に」対抗できるわけではありません。
2:× 誤りです。
床面積200m²未満の居住用建物の定期建物賃貸借では、転勤・療養などやむを得ない事情があれば、賃借人から中途解約を申し入れることができます(借地借家法38条5項)。
したがって、賃借人から中途解約を申し入れることができないと断定するのは誤りです。
3:○ 正しい記述です。
期間の定めがある建物賃貸借では、期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨などの通知をしないと、従前と同一の条件で更新したものとみなされます(借地借家法26条1項)。
この法定更新後の契約は、期間の定めがないものとなります(同項ただし書)。
4:× 誤りです。
賃貸人の同意を得て付加した造作の買取請求権は、転借人と賃貸人の間にも認められています(借地借家法33条2項)。
したがって、転借人CもAに対して買取請求権を有します。
【ポイント】
定期建物賃貸借の「終了通知(1年前から6か月前まで)」と「居住用200m²未満の中途解約」はセットで頻出です。
普通建物賃貸借の法定更新後は期間の定めのない契約になる点も押さえましょう。