正答1
解説
正解は1です。
貸主の修繕義務(民法606条1項)と、借主が支出した費用の回収や設備の買取りに関する問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 正しい記述です。
雨漏りの修繕費は物件の保存に必要な必要費であり、借主は貸主に直ちに償還を請求できます(民法608条1項)。
この償還請求権は物件に関して生じた債権なので、支払を受けるまで留置権(民法295条)に基づき明渡しを拒めます。
2:× 誤りです。
造作買取請求権(借地借家法33条)は、借主の一方的な意思表示で売買契約を成立させる形成権です。
貸主の承諾を待たずに、請求した時点で売買契約が成立します。
3:× 誤りです。
貸主の修繕義務は、契約締結後に生じた破損に限られません。
入居前から雨漏りがあった場合でも、貸主は修繕義務を負います。
4:× 誤りです。
廊下や階段などの共用部分も、借主が貸室を使用するために必要なものです。
そのため、貸主は共用部分についても修繕義務を負います。
【ポイント】
必要費は「直ちに」、有益費は「契約終了時に価格の増加が現存する場合」に償還請求できます。
造作買取請求権は形成権であり、特約で排除できる点もあわせて覚えましょう。