正答3
解説
正解は3です。
賃貸借契約の解除の意思表示と、解除の要件を問う問題です。
解除は、相手方に対する一方的な意思表示によって行います(民法540条1項)。
【選択肢別解説】
1:× 意思表示は、相手方に到達した時から効力を生じます(民法97条1項)。
解除の意思表示も、借主に到達しなければ効力を生じません。
2:× 判例は、共有物を目的とする賃貸借契約の解除を共有物の管理行為ととらえています(最判昭和39年2月25日)。
そのため共有者全員の同意は不要で、持分の価格の過半数で決することができます(民法252条)。
3:○ 解除の意思表示は、撤回することができません(民法540条2項)。
いったん解除した後に撤回を認めると、相手方の地位が不安定になるためです。
4:× 無催告解除特約があっても、それだけで無催告解除が当然に認められるわけではありません。
判例は、催告をしなくても不合理とはいえない事情がある場合に限り、無催告解除を認めています。
1か月の滞納だけでは通常、信頼関係が破壊されたとはいえず、無催告解除は認められません。
【ポイント】
共有物の賃貸借の解除には、解除の不可分性を定めた民法544条1項は適用されない点も押さえましょう。
賃貸借の解除は、信頼関係破壊の法理によって制限されるのが判例の基本的な立場です。