2018年度 賃貸不動産経営管理士試験 問2
賃貸不動産経営管理士がサブリース方式の契約業務を行う場合に関する次の記述のうち、賃貸住宅管理業者登録制度(平成23年9月30日国土交通省告示第998号及び第999号、平成28年8月12日国土交通省告示第927号及び第928号改正。以下、各問において「賃貸住宅管理業者登録制度」という。)の規定に照らし、賃貸不動産経営管理士が行わなければならないものとして、適切なものはいくつあるか。 ア 原賃貸借契約に関する重要事項説明 イ 原賃貸借契約書及び重要事項説明書への記名押印 ウ 原賃貸借契約の締結後に契約内容を変更する必要が生じた場合における当該変更部分に関する重要事項説明及び書面交付 エ 転貸借契約に関する重要事項説明及び契約成立時の書面交付
正答3
解説
正解は3です。 サブリース方式の契約業務のうち、当時の賃貸住宅管理業者登録制度で、賃貸不動産経営管理士などの実務経験者等に行わせなければならない事務が問われています。 2016年の改正で、サブリースの原賃貸借契約(貸主と管理業者の契約)にも、実務経験者等による重要事項説明と記名押印が求められるようになりました。 【記述別解説】 ア:○ 原賃貸借契約の重要事項説明は、実務経験者等をして行わせなければなりません。 貸主は家賃の変動など経営上のリスクを負うため、専門知識をもつ者が説明する必要があるからです。 イ:○ 原賃貸借契約の重要事項説明書と契約成立時の書面には、実務経験者等が記名押印しなければなりません。 説明と書面の内容に責任を負う者を明らかにするためです。 ウ:○ 契約締結後に内容を変更する場合も、変更部分について重要事項説明と書面交付が必要です。 この変更時の説明や書面への記名押印も、当初の契約と同じく実務経験者等が行うものとされています。 エ:× 転借人(入居者)に対する転貸借契約の重要事項説明と成立時の書面交付は、登録業者の義務とされています。 しかし、実務経験者等に行わせることまでは求められていません。 以上より、実務経験者等が行わなければならないのはア・イ・ウの3つで、正解は3です。 【ポイント】 実務経験者等の関与が必要なのは、貸主との契約(管理受託契約・原賃貸借契約)の重要事項説明と記名押印です。 入居者との転貸借契約の説明は、登録業者の義務ではあっても実務経験者等に限られない点が対比で問われます。 なお、2021年6月施行の賃貸住宅管理業法では、重要事項説明を行う者の資格は法律上限定されていません。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
この問題が前提とする賃貸住宅管理業者登録制度(国土交通省告示による任意の登録制度)は、2021年6月15日に廃止されました。現在は賃貸住宅管理業法による制度に置き換わり、サブリースの原賃貸借契約(特定賃貸借契約)の重要事項説明と契約締結時の書面交付は、特定転貸事業者の義務とされています。現行法には、これらを賃貸不動産経営管理士が行わなければならないとする定めはありません。そのため、現行法ではこの問題はそのままの形では成立しません。 根拠:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第30条、第31条(2020年12月15日施行) (2026年10月時点の法令による)