正答4
解説
正解は4です。
定期建物賃貸借(定期借家)の中途解約、事前説明の書面、賃料改定特約を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 貸主が正当事由なく契約期間中に解約することはできません。
貸主からの中途解約を認める特約は、借主に不利な特約として効力が否定されると解されています。
借地借家法38条が中途解約を認めているのは、一定の居住用建物の借主からの解約だけです。
2:× 事前説明の書面は、契約書とは別個独立の書面でなければなりません。
判例(最判平24.9.13)は、契約書を事前説明の書面として兼ねることを認めていません。
3:× 媒介業者の重要事項説明(宅地建物取引業法35条)と、貸主の事前説明(借地借家法38条)は別の義務です。
媒介業者が重要事項説明をしても、定期借家であることを説明する書面が不要になるわけではありません。
4:○ 定期建物賃貸借で賃料の改定に係る特約がある場合、借地借家法32条の賃料増減請求の規定は適用されません。
そのため、賃料減額請求権を行使しない旨の特約も有効です。
普通建物賃貸借では、賃料を減額しない特約は借主に不利なので無効とされます。
【ポイント】
定期借家の成立要件は「書面による契約」と「別個の書面による事前説明」です(出題当時)。
事前説明をしなかった場合、更新がない旨の定めは無効となり、普通建物賃貸借として扱われます。
なお、2022年5月からは、契約や事前説明を電磁的方法で行うことも認められています。