次のような仕様のボイラーに使用される燃料の低発熱量の値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。
なお、標準大気圧における水の比熱は、4.187kJ/(kg・K)とする。
蒸発量 …………………………… 2t/h
発生蒸気の比エンタルピ ……… 2800kJ/kg
給水温度 ………………………… 20℃
ボイラー効率 …………………… 85%
燃料消費量 ……………………… 150kg/h
正答3
解説
正解は3です。
ボイラー効率の式を、燃料の低発熱量について解く計算問題です。
ボイラー効率は、発生蒸気が得た熱量を、燃料が持ち込んだ熱量で割った値です。
【計算】
給水の比エンタルピは、水の比熱×給水温度で求めます。
給水の比エンタルピ=4.187kJ/(kg・K)×20K=83.74kJ/kgです。
ボイラー効率η=蒸発量G×(発生蒸気の比エンタルピh2−給水の比エンタルピh1)÷(燃料消費量F×低発熱量Hl)です。
これを変形すると、Hl=G×(h2−h1)÷(η×F)となります。
蒸気が得た熱量=2000kg/h×(2800−83.74)kJ/kg=5,432,520kJ/hです。
η×F=0.85×150kg/h=127.5kg/hです。
Hl=5,432,520÷127.5≒42,608kJ/kg≒42.6MJ/kgです。
【選択肢別解説】
1:× 30.8MJ/kgは、効率で割るべきところを効率を掛けた値(5,432,520×0.85÷150≒30,785kJ/kg)です。
効率の扱いが逆になっています。
2:× 32.7MJ/kgは、計算で求めた42.6MJ/kgと一致しません。
3:○ 式に代入して求めた値は約42,608kJ/kgで、最も近いのは42.6MJ/kgです。
4:× 104.9MJ/kgは計算値の2倍以上で、一致しません。
5:× 326.8MJ/kgは計算値の7倍以上で、一致しません。
【ポイント】
効率は「得た熱÷投入した熱」なので、低発熱量を求めるときは効率で割ります。
給水の比エンタルピを差し引くこと、蒸発量をkg/hにそろえることも忘れないようにします。