ボイラーの内面腐食に関するAからDまでの記述について、適切なもののみを全てあげた組合せは、(1)~(5)のうちどれか。
A グルービングは、ボイラー胴、鏡板、炉筒などの鉄面や管の水側部に発生しやすい。
B 異種金属接触腐食は、異種金属がその電位差により、水を介して電気的に生じる腐食である。
C ボイラー水のpHを酸性に保つことは、腐食抑制に効果的である。
D アルカリ腐食は、熱負荷の高い管壁とスケールとの間で、水酸化ナトリウムの濃度が高くなりすぎたときに生じる。
正答5
解説
正解は5です。
グルービング、異種金属接触腐食、アルカリ腐食など、ボイラーの内面腐食を問う問題です。
【記述別解説】
A:× 記述の内容は、グルービングではなくピッチング(点食)の説明です。
ピッチングは主に溶存酸素の作用で、胴・鏡板・炉筒などの鉄面や管の水側部に、米粒から豆粒大の点状に生じます。
グルービングは細長く連続した溝状の腐食で、曲げ応力や溶接による応力が大きく作用する箇所に生じます。
例えば、鏡板の曲がり部や炉筒の伸縮継手部、ステーの取付け部の周辺などです。
B:○ 異種金属接触腐食は、電位の異なる金属が水を介して接触すると電池が形成され、電位の低い方の金属が腐食するものです。
C:× ボイラー水は酸性ではなく、適度なアルカリ性に保つことで腐食を抑えます。
酸性にすると鋼の腐食が進みます。
D:○ アルカリ腐食は、熱負荷の高い管壁とスケールの間などで水酸化ナトリウムが濃縮し、濃度が高くなりすぎたときに生じます。
【選択肢別解説】
1:× 誤りの記述Aを含んでいます。
2:× AとCはどちらも誤りの記述です。
3:× 誤りの記述AとCを含んでいます。
4:× 誤りの記述Cを含んでいます。
5:○ 適切な記述BとDだけを過不足なくあげています。
【ポイント】
ボイラー水は適度なアルカリ性に保ちますが、アルカリが濃縮しすぎるとアルカリ腐食を起こします。
水側の鉄面に点状に生じるのがピッチング、応力が集中する箇所に溝状に生じるのがグルービングと区別します。