正答3
解説
正解は3です。
一側性反回神経麻痺では、麻痺側の声帯が内転できず、発声時に声門が閉じきらない声門閉鎖不全が起こります。
そのため、声門閉鎖を強める方向の音声治療が有効です。
【選択肢別解説】
1:× 吸気性発声は、息を吸いながら声を出す方法で、仮声帯発声などの機能性発声障害の治療に用いられます。
声門閉鎖を強める方法ではありません。
2:× 軟起性発声は、声帯をやわらかく閉じて声を出す方法で、硬起性発声や過緊張性発声障害の改善に用いられます。
声門閉鎖不全にはかえって不向きです。
3:○ プッシング法は、壁や机を押す動作と同時に発声させ、声帯の内転を強める方法です。
声門閉鎖不全による気息性嗄声の改善に有効です。
4:× ブローイング法は、ストローなどで息を吹く訓練で、主に鼻咽腔閉鎖機能の改善に用いられます。
声門閉鎖を強める方法ではありません。
5:× あくび・ため息法は、喉頭の力を抜いてリラックスした発声を促す方法で、過緊張性の発声障害に用いられます。
【ポイント】
声門閉鎖不全にはプッシング法や硬起性発声の利用、過緊張性発声にはあくび・ため息法やチューイング法、と目的で分けて覚えましょう。
音声治療で改善が不十分な場合は、声帯内注入術や甲状軟骨形成術などの手術が検討されます。
【用語】
反回神経麻痺:反回神経の障害により、声帯の動きが悪くなる状態である。
プッシング法:壁や机を押すなど上肢に力を入れる動作と同時に発声させ、声門閉鎖を強める音声治療である。
吸気性発声:息を吸いながら声を出す方法で、機能性発声障害などに用いられる。
軟起性発声:声帯をやわらかく閉じて声を出し始める発声法である。
ブローイング法:ストローなどで息を吹く動作を行わせ、主に鼻咽腔閉鎖機能の改善を図る訓練法である。
あくび・ため息法:あくびやため息のように、力を抜いた状態で声を出す音声治療である。