正答3
解説
正解は3です。
加齢によって、嚥下にかかわる感覚・筋力・反射のタイミングなどが変化します。
若年者と比べたときの高齢者の嚥下機能の特徴を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 高齢者では、唾液腺の萎縮や服薬の影響で唾液分泌は減少しやすくなります。
増加するのではありません。
2:× 高齢者では、喉頭挙上のタイミングは早くなるのではなく遅れます。
喉頭の位置も若年者より下がります。
3:○ 高齢者では咽頭や喉頭の感覚が低下します。
そのため、食物が喉頭に侵入してもむせが起こりにくく、不顕性誤嚥のリスクが高まります。
4:× 高齢者では、食道入口部(上部食道括約筋)は緩んでいるのではなく、開大しにくくなります。
開大範囲が狭くなり、咽頭に残留しやすくなります。
5:× 高齢者では、咽頭収縮力の低下などにより、食塊の咽頭通過は遅くなります。
速くなるのではありません。
【ポイント】
加齢変化として、喉頭の下降、喉頭挙上の遅れ、咽頭・喉頭の感覚低下、咽頭残留の増加を押さえておきましょう。
感覚低下による不顕性誤嚥は、高齢者の誤嚥性肺炎の大きな要因です。
【用語】
喉頭挙上:飲み込むときに、喉頭が前上方へ引き上げられる動きを指す。
上部食道括約筋:食道の入口にある筋で、通常は閉じていて嚥下時に弛緩して開く。
誤嚥性肺炎:誤嚥した食物や唾液に含まれる細菌が原因となって起こる肺炎である。
不顕性誤嚥:むせなどの反応を伴わずに、食物や唾液が気道に入ってしまう誤嚥である。