正答1
解説
正解は1です。
耳音響放射(OAE)は、内耳の外有毛細胞が能動的に振動することで生じた音が、中耳を通って外耳道に放射される現象です。
これを外耳道に入れたプローブのマイクで記録し、内耳機能を評価します。
【選択肢別解説】
1:○ 耳音響放射は、外耳道に挿入したプローブのマイクで外耳道内の音を記録する検査です。
2:× 伝音難聴があると、刺激音が内耳に届きにくく、内耳からの音も外耳道に戻りにくくなります。
そのため反応は得られないか、弱くなります。
3:× 聴神経の障害では、内耳の外有毛細胞は保たれているため、耳音響放射は正常に記録されます。
4:× 耳音響放射は反応の有無で内耳機能を評価する検査で、聴力閾値を測定することはできません。
5:× 耳音響放射は中等度以上の感音難聴で反応が得られなくなります。
軽度の感音難聴では反応が得られることもあり、得られないとは限りません。
【ポイント】
耳音響放射が正常でABRが無反応の場合は、オーディトリー・ニューロパチー(聴神経障害)が疑われます。
耳音響放射は短時間で他覚的に行えるため、新生児聴覚スクリーニングにも用いられます。
【用語】
耳音響放射:内耳の外有毛細胞の働きにより生じ、外耳道で記録できる微小な音である。
プローブ:外耳道に入れる小さな装置で、音の出力と記録を行う。
伝音難聴:外耳や中耳の障害により、音が内耳に届きにくくなる難聴である。
聴力閾値:音が聞こえる最小の音の大きさを指し、聴力検査で調べる基本の値である。
外有毛細胞:蝸牛のコルチ器にある感覚細胞で、能動的に動いて基底板の振動を増幅する。
オーディトリー・ニューロパチー:内耳の外有毛細胞の機能は保たれるが、聴神経の働きが障害されて聞き取りが悪くなる病態である。