正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
成人期に発症した聴覚障害(中途失聴・難聴)は、言語を獲得した後に生じるため、先天性の聴覚障害とは課題が異なります。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った記述です。
成人期発症の聴覚障害では、すでに言語や発声発話を習得しているため、発声・発話の問題は比較的小さくなります。
主な課題は、聞き取りの困難と心理的・社会的な問題です。
2:× 正しい記述です。
聞こえを失うことは生活や仕事に大きな影響を与えるため、障害の受容が重要な課題となります。
3:× 正しい記述です。
補聴器や人工内耳による聴覚補償に加え、読話や筆談、文字情報などの視覚的な代償手段の拡大を図ります。
4:× 正しい記述です。
加齢による難聴はゆっくり進行するため、本人の自覚が乏しいことが多くあります。
5:○ 誤った記述です。
成人の人工内耳の適応は、出題当時の基準では両側とも聴力レベルが90 dB以上で、補聴器の効果が乏しい場合とされていました。
両側60 dBでは適応にはなりません。
【ポイント】
成人期発症の聴覚障害では、聞こえの補償と並んで、心理的支援や周囲とのコミュニケーション環境の調整が重要です。
なお、2017年の成人人工内耳適応基準の改訂で、補聴器装用下の語音明瞭度が低い場合は70 dB以上から適応を検討できるようになりました。
【用語】
中途失聴:言語を獲得した後の時期に、病気や事故などで聴力を失うことを指す。
障害の受容:自分の障害を受け入れて、新しい生活に適応していく心理的な過程である。
聴覚補償:補聴器などの機器を使って、聞こえにくさを補うことを指す。
人工内耳:内耳に電極を埋め込み、聴神経を直接電気刺激する装置である。
読話:話し手の口の動きや表情を見て、話の内容を読み取ることである。