正答2
解説
正解は2です。
中枢神経系の先天奇形と、その発生機序の組み合わせを問う問題です。
この問題は誤っている組み合わせを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:× 神経細胞遊走障害と滑脳症の組み合わせは正しいです。
神経細胞が大脳皮質へ移動できないため、脳回が乏しい平滑な脳表になります。
2:○ 前脳分化障害と脳瘤の組み合わせは誤りです。
前脳分化障害で起こるのは全前脳胞症で、脳瘤は神経管閉鎖不全によって生じます。
3:× 神経管閉鎖不全と二分脊椎の組み合わせは正しいです。
尾側の神経管が閉じないことで、椎弓の欠損や脊髄の脱出が起こります。
4:× 中脳水道閉鎖と水頭症の組み合わせは正しいです。
第3脳室と第4脳室をつなぐ中脳水道がふさがると、髄液の通過が障害され脳室が拡大します。
5:× 頭蓋骨早期閉鎖と小頭症の組み合わせは正しいです。
頭蓋縫合が早期に癒合すると頭蓋の拡大が妨げられ、小頭を呈することがあります。
【ポイント】
神経管閉鎖不全は頭側なら無脳症・脳瘤、尾側なら二分脊椎と整理します。
前脳が左右の大脳半球に分かれない奇形が全前脳胞症です。
【用語】
滑脳症:大脳皮質の脳回(しわ)が形成されず、脳の表面が滑らかになる先天的な脳の形成異常である。
二分脊椎:胎児期に脊椎の骨が正しく閉じず、脊髄や髄膜が脊柱の外へ出ることがある先天異常である。
水頭症:脳脊髄液が頭蓋内にたまって脳室が拡大する状態である。
小頭症:頭の大きさが同年齢の平均より著しく小さく、多くは脳の発育不全を伴う状態である。
脳瘤:頭蓋骨の欠損部から、脳や髄膜が頭蓋の外へ脱出した先天異常である。
全前脳胞症:前脳が左右の大脳半球に十分に分かれないまま形成される先天異常である。