正答1
解説
正解は1です。
3語文を理解できるのに発話がなく、要求をハンドリング(大人の手を引いて対象に持っていく)で伝えている自閉スペクトラム症の児童の事例です。
理解力に比べて表出手段が乏しいため、実用的な伝達手段を確立することが優先されます。
この問題は優先順位が低いものを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:○ 書字は優先順位が低い訓練項目です。
文字の意味理解ができない段階で書字を練習しても、伝達手段として使うことは難しいためです。
2:× 語彙理解の拡大は優先すべき項目です。
理解できる語彙を増やすことは、今後の伝達手段の拡大の基盤になります。
3:× 身振りでの表現は優先すべき項目です。
音声が出ない場合でも、身振りは要求や意図を伝える手段として役立ちます。
4:× 写真を指さしての要求は優先すべき項目です。
自閉スペクトラム症では視覚情報の処理が比較的得意なため、写真を使った伝達は有効です。
5:× 文字単語と絵とのマッチングは優先すべき項目です。
文字の意味理解を育てる段階的な課題で、将来の文字による伝達につながります。
【ポイント】
発話のない自閉スペクトラム症児には、写真・絵カード・身振りなどの拡大・代替コミュニケーション(AAC)を活用します。
ハンドリングから、より分かりやすい伝達手段へ移行させることが目標です。
【用語】
ハンドリング:相手の手をつかんで引いたり、物に触れさせたりして要求を伝える行動である。
自閉症スペクトラム障害:対人関係の困難や、こだわりの強さなどを特徴とする発達障害である。
マッチング:同じものや対応するものを見つけて組み合わせる課題である。
拡大・代替コミュニケーション:話し言葉を補ったり代わりになったりする、身振りや絵、機器などの伝達手段の総称である。