正答3
解説
正解は3です。
発声発語障害の評価法の基本を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× GRBAS尺度のGは努力性ではなく、嗄声の全体的な程度(Grade)を示します。
努力性(Strained)を示すのはSです。
2:× 最長発声持続時間は/m/ではなく、楽な高さと大きさで/a/を持続して発声させて測定します。
3:○ 発話リズムの評価には、oral diadochokinesis(交互運動課題)が用いられます。
/pa/、/ta/、/ka/などを速く繰り返させ、速度と規則性を評価します。
4:× 発話明瞭度検査では、「全くわからない」場合は1ではなく5とします。
1は「よくわかる」で、数値が大きいほど不明瞭になる5段階評価です。
5:× 鼻咽腔閉鎖機能不全の評価はパラトグラフィでは行いません。
ブローイング検査、鼻息鏡、鼻咽腔内視鏡検査、X線検査などで評価します。
【ポイント】
GRBASは、G(総合的な程度)、R(粗糙性)、B(気息性)、A(無力性)、S(努力性)の5項目で、0〜3の4段階で評価します。
パラトグラフィは舌と口蓋の接触を見る検査で、構音の評価に用いると区別します。
【用語】
GRBAS尺度:声の嗄れの程度を、総合的な程度や粗さ、気息性などの5項目で評価する聴覚心理的尺度である。
最長発声持続時間:できるだけ長く楽に母音を出し続けられる時間で、呼気の使い方を調べる指標である。
oral diadochokinesis:/pa/ /ta/ /ka/ などを素早く繰り返させ、発声発語器官の巧緻性をみる課題である。
鼻咽腔閉鎖機能不全:発音や嚥下のとき、軟口蓋と咽頭壁で鼻腔と口腔を閉じ切れない状態である。
発話明瞭度:発話が聞き手にどの程度わかるかを、5段階で評価する指標である。
パラトグラフィ:人工口蓋板を用いて、発音時の舌と口蓋の接触位置を記録する検査である。