正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5です。
脳血管障害の病型・原因・治療について正しい記述を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 一過性脳虚血発作(TIA)の多くは、頸動脈の動脈硬化部から剥がれた微小塞栓が脳の血管に詰まることで起こります。
症状は短時間で消えますが、脳梗塞の前触れとして重要です。
2:× ラクナ梗塞は、脳深部の穿通枝領域にできる直径15mm未満の小梗塞です。
脳深部の梗塞であっても、直径30mm以上のものはラクナ梗塞ではありません。
3:× 抗血小板薬は血を固まりにくくするため、頭蓋内出血では出血を悪化させます。
脳梗塞の再発予防に用いる薬です。
4:× 脳出血の最大の危険因子は糖尿病ではなく高血圧です。
5:○ 脳静脈洞血栓症は、中耳炎・乳様突起炎・副鼻腔炎など隣接組織の感染症が原因となることがあります。
ほかに妊娠・産褥や経口避妊薬なども原因になります。
【ポイント】
脳出血は高血圧、心原性脳塞栓症は心房細動、アテローム血栓性脳梗塞は動脈硬化が主な原因です。
出血には抗血小板薬・抗凝固薬を使わない点も押さえましょう。
【用語】
TIA:一過性脳虚血発作の略で、脳の血流低下による症状が一時的に現れて短時間で消える発作である。
ラクナ梗塞:脳深部の細い穿通枝が詰まって生じる小さな脳梗塞で、高血圧が主な原因である。
抗血小板薬:血小板が固まるのを抑えて血栓の形成を防ぐ薬で、脳梗塞の再発予防に使われる。
脳静脈洞血栓症:脳の静脈血を集める静脈洞が血栓でふさがれ、頭蓋内圧の上昇などを起こす疾患である。
微小塞栓:血管壁から剥がれた小さな血栓などの塊が、血流に乗って末梢の血管を詰まらせるものである。