正答4
解説
正解は4です。
失語症の人は言語の理解や表出が障害されているため、ことばに頼る検査では知能を正しく評価できません。
言語を使わずに実施できる知能検査を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:× HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)は、口頭の質問に口頭で答える認知症のスクリーニング検査です。
言語能力の影響を強く受けます。
2:× MMSE(ミニメンタルステート検査)も口頭での質問や書字・読解の課題を含む認知機能検査で、失語症では低く出やすいです。
3:× TMT(トレイルメイキングテスト)は数字や文字を順に結ぶ課題で、注意や遂行機能をみる検査です。
知能全般の評価には用いません。
4:○ RCPM(レーヴン色彩マトリックス検査)は、図版の欠けた部分に当てはまる模様を選ぶ検査です。
言語をほとんど使わずに推理能力を測れるため、失語症の知能評価に適します。
5:× WCST(ウィスコンシンカード分類検査)は、分類の規則を推測し切り替える前頭葉機能(遂行機能)の検査です。
知能全般の評価には用いません。
【ポイント】
失語症の非言語性知能の評価には、RCPMやコース立方体組み合わせテストがよく用いられます。
【用語】
RCPM:レーヴン色彩マトリックス検査の略で、言語を使わず図形の欠けた部分を選ばせて知的能力を調べる検査である。
HDS-R:改訂長谷川式簡易知能評価スケールの略で、口頭の質問で認知症の疑いをみるスクリーニング検査である。
TMT:トレイルメイキングテストの略で、数字や文字を順に線で結ばせて注意や遂行機能を調べる検査である。
WCST:ウィスコンシンカード分類検査の略で、分類基準の変更への対応から遂行機能を調べる検査である。
MMSE:ミニメンタルステート検査の略で、見当識や記憶、計算など全般的な認知機能を簡便に調べる検査である。